世界の街角で |
世界の中華料理(私の独断と偏見) |
文と写真/中川弘(日赤救急法指導員) |
![]() 初めて、私が外国で中華料理を食べたのはエチオピアである。東京オリンピックの後の1966年は海外渡航が認められたが、外貨の持ち出しは500ドルと制約されていた。 ![]() モザンビークのベイラやエジプトのカイロでの現地産の野菜、新鮮な貝を使った中華のその土地の味付けは風味があって口に合う。 イギリスの食事は平凡である。そんなとき変化を与えてくれるのがチャイナ・タウンの中華料理かインド料理。高級店から大衆店まであるが味はまあまあ。 味や雰囲気などで印象に残るヨーロッパの中華飯店は、ゲントの古城や市庁近くの店。ゲントは、ベルギーのツアー旅行なら必ず訪れるブルージュの隣の都市。イタリア料理に食傷したら、フィレンツェ中央駅近くの店。すぐ分かる。私は四晩も通った。 イスラム圏のトルコ・イラン・アフガニスタン(現在は政治的事情で入国できない)の現地料理、シリア・ヨルダンのアラブ料理など変化があって飽きがこない。ということは中華料理を食べたいと思わなかった。もちろん、どの国にも中華料理の店はある。 ![]() インドのデリーの中華料理店には寿司もあった。中国と日本のミックス料理はいただけない。 タイ・シンガポールの一流店は別として、東南アジアの中国料理は、ミャンマー風・カンボジア風中華料理、ヴェトナムは逆に中華風ヴェトナム料理といったほうが適切と思う。どこの国でも現地産の食材に、現地風の味付けをしているからであろう。 ローマやニュージーランドのオークランドでの点心、ウエリントンでのシュウマイなどは、高脂肪・高蛋白の肉類にうんざりしたときには、すばらしく口に合う。 日本料理の値段は、ヨーロッパなどでは高く、アメリカはまあまあ。メキシコなど中米は驚くほど安い。しかし中華料理は、どこの国でも納得のいく料金で口にできる。サンフランシスコの中華街で注文したワンタンスープは量が多く、それだけで腹いっぱい。後の注文ができない。フィラデルフィアの中華街で3品注文した。もちろん半分も食べられない。テイクアウトを求めると、さっとパックに詰める。手慣れたもの。これを翌日の昼、ワシントンのポトマック河畔で即製のはしで食べた思い出は忘れられない。 ![]() |
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